・百忍通意
「ひたすら忍べば、意は必ず通じる」
そんな感じの桜井梨穂子編・最終章でした。
茶道部への勧誘も部の魅力を体験させることに止めておいて
あくまでも橘の意思を尊重していました。
そして見事に橘の入部という最良の結果を得ることが出来た。
梨穂子の涙は想いが成就したからこそ自然に出たのだろうと思います。
”橘に入部して欲しい”という想いが通じたことが
なにより梨穂子にとっては大きいはずです。
この成功体験を糧にまた橘への想いを募らせていくのでしょうね。
そして見る側として一番の興味は最終的に橘との関係がどうなったのか？
哀愁漂う階段シーン・夕暮れの中庭シーン。
これらでの橘の言動を見ても梨穂子への認識に変化は無さそうでした。
相変わらず完全に幼馴染からのプレゼントという認識。
茶道部に入部したことが変化だと考えられなくもないですが
これまでの彼からすると「仕方ないなぁ、梨穂子は」という
幼馴染の”厚意”だと私は感じました。
ラスト近辺のシーンでも恋人という感じではない。
橘への想い（恋心）が通じる、という願いはまだ叶っていないみたいです。
2人の関係は幼馴染→幼馴染で部活仲間、へと少し前進かな？
3年生での1年間が非常に見てみたいですね～。
むしろそこを描いてくれたほうが面白くなりそうだ（笑）。

・桜井梨穂子編感想
この終わり方はなんとも曖昧で少々残念でした。
橘の気持ちに少しでも変化が感じられると良かったのですが…。
結局、最後まで梨穂子の一人相撲のみを描いたような感じですよね。
個人的に梨穂子は大好きなキャラですので苦にはなりませんでしたけど、
物語としては適当さがハンパなかったんじゃないかと思えます。
梨穂子が橘を好きな理由も明かされてない。
神社の絵馬も何かに絡ませるかと思いきやそんなこともなく。
橘は梨穂子に対して最後まで「ハハハハー、コイツめっ！」て態度。
ラストシーンですら2人の関係はスタート時と大差なし。
せめて2人の関係が進展したようなところを見せて欲しかった…。
最初から梨穂子視点メインで描かれていたので
恋する乙女である彼女の魅力は十分に感じられましたが、
本当にそれだけで梨穂子のPV的な物語。
可愛いキャラを愛でるのも単純に楽しくて良いですけど
気に入ったキャラだからこそ物語の中で輝いて欲しいとも思う。
梨穂子PVとしては80点、物語としては……です。
ただ、梨穂子はものすごく可愛かった、ですよ（笑）。
美味しそうに食べる姿は本当に微笑ましい。
今のところキャラとしては薫に次いで2番目に好きなキャラかな。


5人目のヒロインが終了しました。
次はいよいよラストヒロイン・絢辻詞さんの登場です。
これまでいくつもの場面で”匂わせて”くれた彼女。
とても楽しみにしていま～す。